~ざっくり登場人物紹介~
クレイ:ハンナのクラスメイトで元バイト仲間。ハンナが自殺した理由についてのテープを聞き進める。
ハンナ:自殺した転校生。自殺に至った”13の理由”をテープに録音して残す。
トニー:クレイの親友。ハンナにテープのコピーを託され、ハンナを苦しめた人物たちの動向を見守る。
オリヴィア:ハンナの母。遺品からリストを見つけ、ハンナがいじめにあっていたと疑う。
ジャスティン:運動部の人気者でジェシカの恋人。ジェシカに真実を明かす。
ジェシカ:美人のチアリーダーでジャスティンの恋人。自分の身に起こったことを知りショックを受ける。
以下、ネタバレ大いに含みますのでご注意ください。
13の理由 シーズン1 12話 「カセット6:B面」
“ブライス・ウォーカー”
ハンナは両親に変わって銀行の入金をしようとするも、道中で大金の入った袋をなくすという大失敗を犯してしまう。両親に失望され落ち込んだハンナがフラフラと夜の散歩に出かけると、ブライスの家のパーティーにたどり着く。
ジェシカやザックに気さくに声をかけられたことで安心したハンナは、ジェシカに促されるまま下着姿でみんなと一緒にジャグジーに浸かる。しかしすぐにジェシカたちの姿はなくなり、家の主であるブライスが下着姿のハンナに近づく。
ジェシカのされた事が頭に過ぎったハンナは逃げようとするが、強い力でブライスに押さえつけられ、ハンナはジャグジーの中でブライスにレイプされる。
びしょ濡れのまま帰宅したハンナは、自分の人生がどこで間違ってしまったのか?と考える。そして頭に浮かんだ名前をリストにまとめるのだった。
ブライスの家に乗り込むクレイ
テープに関わったメンバーの元にハンナの裁判の召喚状が届く。
コートニーやマーカスらテープに関わったメンバーは作戦会議を行う。タイラーの提案で1番罪の重いブライスを犠牲にしようと意見がまとまるが、アレックスとライアンは真実を話すと宣言する。
ドラッグが欲しいとブライスの家に押しかけるクレイ。庭のジャグジーを見て「あそこでハンナをレイプしたのか?」とブライスにまくし立てる。
“ハンナが色目を使ってきた””ヤリたがってた”と薄ら笑いを浮かべながら答えるブライス。クレイはブライスに殴り掛かるも返り討ちにあい、血まみれのまま意識を失う。
意識を取り戻してもなお同じ質問を繰り返すクレイに根負けし、ブライスはハンナをレイプしたことを認める。
ジャスティンは召喚状が届いたことでヤク中の母親の恋人に虐待され、荷物をまとめて家を出る。
その夜、頭部に銃による外傷のある17歳の少年が救急車で搬送されるシーンで第12話は終了。
感想
とんでもない展開になってきた。
今回のテープの主人公はブライス。あの時のテープの主人公がブライスでなかった理由はこれでした。
ジェシカに続き、ブライスの毒牙にかかってしまったハンナ。番組の冒頭で性的暴行描写についての注意があったので覚悟はしていたものの、ブライスに犯されているときのハンナの表情、力を無くしていく手…リアルで想像以上に見ていてしんどかったです。(同時にハンナ役のキャサリン・ラングフォードの演技力に脱帽。ゴールデングローブ賞も納得です)
あのパーティーの日、悲惨な事件を目撃してしまい、さらに同級生が亡くなるきっかけを作ってしまったと、かなり精神的に追い込まれていたはずのハンナ。あれから想い人のクレイとはぎこちなく、両親にも失望され、そこに追い打ちをかけるようにブライスからの性的暴行。
ブライスからレイプされた1週間後に命を経ったハンナ。この間彼女を気にかけてくれる人は誰もいなかったのかと思うと、胸が苦しくなる。どれほど孤独を感じ、こんな世の中に絶望しただろう。
自殺って、この生きづらい世の中を生きている人なら誰もは1度考えたことがあるんじゃないかと思います。私もそうです。
だからこそ思うんだけど、多くの人の自殺の原因は”孤独”じゃないかと思う。ショッキングな出来事はきっかけではあるけど、助けてくれる誰かがいれば乗り越えられると私は信じています。
酷いことが起きて、周りに助けを求めても誰も助けてくれない、気にかけてもくれない時。そういう時に人は孤独を感じ、”自分はいない方がいいんじゃないか、自分などなくても世界はふつうに回っていくんじゃないか”という発想に至ってしまうのだと思う。あくまで私の経験上ですがね。
何が言いたいかというと、自殺の原因は決して1つじゃないということです。だからタイラーの提案通り他の面々がブライスに罪を全てなすりつけようとしたって、自分自身の罪からは決して逃れられない。
話は戻り、ジャスティンはやはりブライスへの恩を感じ、ジェシカへのレイプ止めきれなかったという事情も今回明らかになりました。しかもその事情を「知って欲しい」とジェシカ本人に告げるという…。あまりに残酷。
そんなジャスティンは召喚状が届いたことで、ヤク中の母親の恋人に「サツに周りをうろつかれると困る」と家を追い出されます。ジャスティンが首を締め付けられるシーンも酷かった…。しかしそれ以上に酷いのは見ていても止めない母親。
あの強気なジャスティンが助けを求めるように泣きながら「母さん」と母親を呼ぶシーンは切なかった。ハンナ役同様ジャスティン役のブランドン・フリンの演技も素晴らしい。本当に13のキャストたちはみんな演技が上手いです。
他にもついに警察に自白の電話をかけた様子のシェリや、闇取引で銃っぽいものを買うタイラーなど、気になるポイントは山積みなものの、1番気になるのはなんと言ってもラスト。
救急車で運ばれる17歳の少年。頭部に銃弾による損傷ありと言っていました。
銃を手にしたタイラーか、行き場を無くしたジャスティンか、あるいはクレイ…?
気になりすぎる続きは13話へ。