~ざっくり登場人物紹介~
クレイ:ハンナのクラスメイトで元バイト仲間。ハンナが自殺した理由についてのテープを聞き進める。
ハンナ:自殺した転校生。自殺に至った”13の理由”をテープに録音して残す。
トニー:クレイの親友。ハンナにテープのコピーを託され、ハンナを苦しめた人物たちの動向を見守る。
オリヴィア:ハンナの母。遺品からリストを見つけ、ハンナがいじめにあっていたと疑う。
ジャスティン:運動部の人気者でジェシカの恋人。ジェシカに真実を明かす。
ジェシカ:美人のチアリーダーでジャスティンの恋人。自分の身に起こったことを知りショックを受ける。
以下、ネタバレ大いに含みますのでご注意ください。
13の理由 シーズン1 13話 「カセット7:A面」
“ケビン・ポーター”
自分を傷つけた人間のリストを書き終えたハンナは、それぞれの人物にされた出来事を12面のテープに録音する。録音が終わると心境が変わり、ハンナは全てを終わらせる前にある人に助けを求めることを決意する。
ハンナがやってきたのは、学校のカウンセラーのポーター先生の部屋。ハンナは”人生を終わりにしたい”と、パーティーである男子にレイプされたことを涙ながらに打ち明ける。
“やめてほしいと言った?””同意した後心変わりしたとか?”的外れなポーターの物言いに傷つくハンナ。相手の名前を聞かれるも、ハンナは答えられないと口を閉ざす。
「相手の名前を明かせないなら、諦めて前に進むしかない」と答えるポーター。答えに絶望したハンナは部屋を出ていく。
ハンナはポーターが追いかけてくるのを待ったが、彼は追ってこなかった。
ポーターとの会話の一部始終をテープの13面に録音していたハンナ。こうしてハンナの最後の希望は失われた。
その後ハンナは完成したテープを郵便局とトニーの元へ届け、身の回りを整理し、服を着替え、バスルームで1人孤独に手首を切って自殺した。
証言
クレイは空っぽだった7本目のテープのB面にブライスの自白を録音したとトニーに報告する。ブライスの家に乗り込んだ日、クレイは密かにレコーダーを忍ばせていたのだ。
ハンナの望みとは異なるが、「ハンナの為に動くべきだ」と行動を起こそうとするクレイ。
クレイはあの日のハンナのようにポーター先生の部屋にやってくる。「どうしてハンナを助けなかったのか」とポーターを責めるも、ポーターは「相手の名前がわからない以上通報できなかった」と主張。
クレイはポーターにハンナをレイプしたのはブライスだと明かし、ポーターにハンナのテープを渡す。
ハンナの両親の元へやってきたトニーは「ハンナを尊重するため今まで隠していた」と謝罪し、ハンナのテープをコピーしたUSBを渡す。
ハンナについての証言が始まり、ザック、マーカス、コートニーらが次々召喚される。みな自分の将来のため最低限のことしか答えないなか、タイラーはハンナが遺したテープがあると証言する。
タイラーの後に召喚されたジェシカはテープの存在について否定するも、クレイの言葉に後押しされ、その夜父親にレイプの事を打ち明ける。
テープを聞いていたポーターの元へ校長がやってきて「アレックスが銃で頭を撃ち抜き、危篤状態だ」と告げるシーンでシーズン1最終話は終了。
感想
ついに迎えたシーズン1の最終話。13番目の主人公となったのはカウンセラーのポーター先生でした。
まるでハンナが同意の上でしたものの後から変わりしたんじゃないかというような、ところどころ悪い言い方には聞こえるものの、別に悪い先生ってわけではありませんでした。
「相手の名前がわからない限り通報ができない」というのは当然だし、ハンナが公にしたくないと言っている以上、カウンセラーという立場からは”前に進むしかない”としか言えないのでは…?レイプという深刻な問題だからこそ、下手に動けるはずもないというか…この先生に最後の望みを託すのはちょっと責任が重すぎるのではないか?と思ってしまいました。
でも、ハンナはこの先生に何か行動を起こして欲しかったのではなくて、気にかけて欲しかったんだよね。ハンナはできる限りの言葉で先生にSOSを伝えたものの、心から気にかけてもらうことはできなかった。
そうして誰も自分の事など気にしてくれないと、ハンナは孤独に命を絶った。バスルームで両親がハンナの遺体を見つけるシーンは、胸が痛くて2度目ながらも涙が出ました。
前回ブライスの家に乗り込んだクレイ、ただ殴られただけでなくしっかり証拠を残していました。GJ。
テープの14面に証拠を録音しポーター先生に渡した後、部屋を出たクレイはカフェ”モネ”で働くパンク少女のスカイに「今度遊びに行かない?」と話しかけます。スカイもリストカットをしたりと心に闇を抱えている子で、ハンナの時の過ちをもう二度と繰り返さないというクレイの成長が見られました。
行き場を失ったジャスティンはジェシカの前に姿を表すも、「二度と私と前に現れないで」と冷たく突き放されていました。誰も泊めてくれず世の中一晩中歩き回り高い場所から飛び降りようとしたというジャスティン。
もちろんジェシカの心境からしたら自分をレイプさせた男の顔なんて二度と見たくないんだけど、今ジェシカに突き放されたら彼はどうなってしまうんだろう。しかしジェシカに突き放された時の表情を見て、やっぱりブランドン・フリン表情作りうまいな〜としみじみ思ってしまいました。
ハンナの両親はテープの存在を知り、ジェシカはレイプされたことを父親に打ち明ける。
次々ストーリーが動いてく中で、前話ラストで搬送されたのはアレックスだと判明。しかも自分で頭を撃ち抜き危篤状態…確かにアレックスが自分を責め精神的に追い込まれている描写は多々ありました。お父さんが警官なので銃を手に入れるのは容易いし。
ハンナの自殺理由についてはこのシーズン1で明かされましたが、まだ様々な問題が残されており、本当の始まりはこれからって感じ。
シーズン1を全部見終わった感想としては、とにかく見てよかったの一言。学校内でのいじめ問題だけでなく、人との接し方や大切な人をどう守っていくかなど、人生において重要なことを考えさせてくれる作品でした。
作品自体はシーズン4まで続いていますが、大事なことは全部このシーズン1に詰まっているので、これだけでも多くの人に見てもらいたいです。
ということで、13の理由シーズン1はこれにて終了。
続きはシーズン2へ。