ネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。
作品情報
予告動画
キャスト
ピーター・キャパルディ
ウィル・ポーター
ルイス・グリベン
未解決事件
スーパーで万引き未遂を起こした老人キャメロン・ウォーカーが警察に連行される。DNAを調べた結果、過去に未解決だった殺人事件の容疑者であることが発覚。キャメロンは逮捕され、2人の捜査官による取り調べが始まる。
スロングレッド
若かりし頃、ゲーム雑誌の記者だったキャメロンは、ある日コリン・ヒットマンという風変わりな天才プログラマーから連絡を受ける。彼は「スロングレッド」というゲームを開発しており、その中にはまるで生きているかのような不思議な生命体”スロング”たちが存在していた。
コリンは「これはただのゲームではない、これは“生命”だ」と語る。その世界に魅了されたキャメロンは、誘惑に抗えずゲームのディスクを盗んでしまう。
交流と殺人
キャメロンはスロングの世話にのめり込み、彼らが発する言語を理解するためにドラッグを使用し始める。やがて彼の家に居候を始めたドラッグの売人ランプがゲームを勝手に操作し、スロングを虐殺してしまう。
逆上したキャメロンは、ランプを絞殺。遺体をスーツケースに詰め、遺棄するという凶行に走る。
アップデート計画
スロングたちはキャメロンにさらなる接続を求め、彼は脳にインターフェースを埋め込み、ついに彼らと融合する。取り調べ中のキャメロンは突如「紙とペンが欲しい」と要求し、得た紙にコードを書き出す。
キャメロンが監視カメラやPCにコードを読み込ませると、デバイスは自動的にアップデートを始める。そしてその影響は人間にも及び、脳の構造を書き換えることで“暴力や怒り”といった負の感情を消去するという。
ラストでは、町中の人々が次々と倒れ、その場に崩れ落ちる光景が映し出される。人類は果たして救われたのか、それとも別の存在へと”アップデート”されてしまったのか——。
感想
現実と仮想の境界が曖昧になる恐怖
キャメロンがゲームの中に深くのめり込んでいく様子が印象的な今作。はじめは単なるプレイヤーだった彼が、やがてスロングたちの“神”のような存在になり、現実世界よりもゲームの中に居場所を感じているような感じに…。
自分で手術まがいのことをし、脳にスロングを取り込んだことを嬉々として話す姿はゾッとしました。それは同時に“自分”という存在を失っていく危うさでもあり、ゾワゾワとした怖さを感じました。
これは“進化”か“侵略”か
スロングによる人類の脳の“アップデート”は、本当に人類の進化なのか。それとも異質な知性による乗っ取りなのか。作中で描かれる「暴力のない世界」は一見平和で理想的に見えますが、それはあくまで“自我”を奪われた静かな終末にも思えました。キャメロンはこれを人類の救済と信じていたのが、また恐ろしいです。
視聴者を選ぶ難関エピソード
今シーズンの中でも特に難しいと感じたエピソード。いわゆる“考察ありき”の回であり、視聴者の解釈次第で評価が真逆に分かれる作品でした。私は考察系自体は好きなものの、ジャンルが合わなかったのかイマイチピンときませんでした…。
また「ブラックミラー バンダースナッチ」とリンクした世界線の話だったようで、バンダースナッチを未鑑賞だったのも原因かも。
いつか見ようと思っていたのですが、いつの間にか配信終了してしまったようで残念です…。
ちなみに作中の「スロングレッド」は、Netflix内のゲームとして実際にプレイできます。スロングたちに実際に触れれば、キャメロンがのめり込む気持ちが理解できるのかも…?