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【13の理由1-1話のネタバレと感想】高校生のハンナが自殺した理由

以下、ネタバレ大いに含みますのでご注意ください。

目次

13の理由 シーズン1 1話 「カセット1:A面」

7本のカセットテープ

転校生の女生徒ハンナ・ベイカーが自殺してから1週間。ハンナとクラスメイトであり、バイトも一緒だったクレイ・ジェンセンがある日学校から帰ると、玄関先に自分宛の小包が置かれていた。

小包を開けると、中には数字の書かれた7本のカセットテープが。

「ハーイ、私ハンナ。ハンナ・ベイカー。これをどんなプレイヤーで聞いてるのかわからないけど…そう私。ステレオ音声で生放送」

クレイがテープを再生すると、なんと聞こえてきたのは自殺したハンナの肉声。ハンナはこの7本のテープに、自殺に至った13の理由を録音したという。

そしてこのテープを聞いている人は、自殺の理由の1つとして必ずテープの中に登場するという衝撃的な事実が明かされる。

ハンナが定めたルールは2つ。1つは“ちゃんと聞くこと”、そしてもう1つは“次の人に回すこと”

カセットにはコピーがあり、もしも全員に回らなかった場合、ハンナの”信頼できる人”によりテープは公開されるという。

箱の中には”強制じゃないけど、話をもっと知りたいと思ったら印のついた場所へ行ってみて”と、印のついた地図も入っていた。

テープ1 A面

このカセットテープのA面の主人公、“ジャスティン・フォーリー”

この街に引っ越してきたばかりのハンナはパーティーで、当時ハンナにとって唯一の友達であるキャットの彼氏であり、アメフト部の人気者ジャスティンと出会う。やがてキャットは引っ越していき、残されたハンナとジャスティンは次第に距離を縮めていく。

ある日夜の公園で初デートをした2人。ふざけ合いながら滑り台を滑るハンナの写真を撮るジャスティン。

その日、ハンナはジャスティンとファーストキスをする。

   

ジャスティンは学校でアメフト仲間にハンナの写真を見せて自慢する。すると仲間の1人ブライスがジャスティンのスマホを奪い、ハンナの写真を校内の生徒に送り付ける。

それから瞬く間に、スカートの中身が露になったハンナの写真がクラス中に広まる。こうして転校してきたばかりのハンナは周りから「尻軽」のレッテルを貼られることとなった。

秘密を知るトニー

ハンナのテープを聞きながら、地図で記された場所へとやってきたクレイ。そこはハンナがジャスティンとファーストキスをした公園だった。

回ってきたハンナの写真、その後話しかけてきたハンナを冷たくあしらい、彼女を傷つけてしまったこと…ハンナにとって悪夢の始まりとなってしまった場所で当時の様子を振り返るクレイの元に、クレイの親友トニー・パディーラがやってくる。

「もうすぐB面か」と意味深すぎる発言を残して去っていくトニー。翌日学校でクレイがトニーに詰め寄るも「俺の名前はテープに出てこない」「頼むからテープを聞け」とクレイの質問に応えようとしない。

テープを裏返し、クレイがB面を聞き始めるシーンで第1話は終了する。

感想

もうすぐファイナルシーズンが公開されるということで、おさらいも含めて1話から振り返ってみることにしました。シーズン4の公開日は6月5日ともうすぐなのでそれまでに全話分は厳しいですが、何せ書きたい感想がたくさんある作品なので時間がかかっても執筆していこうと思います。

この「13の理由」は小説を原作としたドラマですが、かの人気歌手セレーナ・ゴメスが製作総指揮をとったことでも話題になり、2017年には“Netflixで最も観られたドラマ作品”の1つとなりました。

また、登場無名に等しかったハンナ・ベイカー役のキャサリン・ラングフォードはゴールデングローブ賞にもノミネートされています。

   

いじめをテーマとした作品はたくさんありますが、当時この1話を見た私はあまりのリアルさに衝撃を受けたことをよく覚えています。私も学生時代にコンプレックスを抱えている1人ですが、きっかけは当人たちが自覚すらしないようなささいな出来事ということ、そんなささいな出来事が積み重なり、大きな傷となってしまうこと、言葉にすれば当たり前のことのように思えますが、これを映像で再現したことは本当に凄いと思う。

人が死を選ぶ理由は決して1つではなく、何人もの人に傷つけられ多くの不幸が重なり…というケースが多いと思っています。実際自分が「消えたい」「いなくなりたい」と思う時って、嫌なことが重なって周りに助けを求めても逆に傷つけれたり、冷たくあしらわれたりした時です。

そういう意味でやはりこの作品は凄くリアルで、「ハンナという子に何が起きたのか知りたい」と惹き付けられました。

   

ちなみに今作は過去パートと現在パートを行ったり来たりする複雑な構成ですが、”色”の使い分けによりその違いが明白になっています。ハンナが生きていた過去の色彩は明るく、ハンナを失った後の世界の色彩は暗く冷たい印象。

視覚によりどちらのパートか直感的にわかるようになっているので、複雑な構成でも置いてけぼりになることはありません。(クレイの額の傷というもっとわかりやすい目印もあります)

   

それから忘れちゃいけない、番組の冒頭でのキャスト達によるメッセージ。キャスト自らが注意喚起するドラマは初めて見ましたが、いじめのような複雑なテーマを扱う場合、これがあるのとないのとでは全然違うと思いました。

見ている人間はキャストをキャストだと認識できるし、演じるキャストにとっても自分は役を演じていることが再認識できる。元々このドラマは内容が内容のためキャストたちのメンタル面に特に気を配って撮影しているということでしたが、これもその1つなのかなと。

多くのティーンが見ることを想定されたドラマなので、役が役であることをはっきりさせるのは非常に重要なことだと思います。いじめみたいなデリケートな内容だと、視聴者側も必要以上に感情輸入してしまうケースも多いので。

   

最後に私が今回1番印象に残ったのは、ハンナがジャスティンに恋をしているシーン。待ち伏せしてわざとぶつかるハンナがかわいい。

ジャスティンを嵌めてバスに置き去りにするシーンも、夜の公園でのシーンもひたすらに美しくて、最初にタネ明かしされていなかったら、まさかこれが自殺に繋がるなんて疑いもしないでしょう。テープでハンナが最後、ジャスティンにありがとうと言っていたのが切なかった。

   

果たしてクレイはハンナに何をしてしまったのか? トニーはなぜテープの存在を知っているのか? 多くの謎を残したまま第2話へ続きます。

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